2022年のメジャーリーグの開幕ロースターの中に現在ブルージェイズとマイナー契約中の加藤豪将(かとうごうすけ)選手の名前があった。開幕ロースターとはメジャーリーグ1軍のベンチ入りのリストのことで枠は28人です。
苦節10年で掴んだチャンスを物にすることはできるのか。今年は菊池のメジャー挑戦、大谷の2年目など楽しみなことが盛り沢山ですが今回は加藤選手の生い立ちに迫ってみたいと思います。
加藤豪将(かとうごうすけ)選手とは?
加藤選手はカリフォルニア州マウンテンビュー生まれで両親が日本人です。
生まれた場所がアメリカの為、国籍が選べる二重国籍です。
3歳のときに神奈川県に住んでいたこともあるそうですが、両親の仕事の関係で5歳のときに再渡米しサンディエゴに移住。
6歳からリトルリーグで野球を始めたそうです。
2002年当時7歳だったとき家族でシアトルマリナーズ戦を観戦しイチローを見て感動し、元々の右打ちを左に変えたそうです。イチローの偉大さがわかるエピソードですね。
そこからはずっとアメリカで高校時代は在学中、打率.411 25本塁打 114打点の素晴らしい記録を残しルイビルスラッガー社が選ぶ全米ファーストチーム、ローリングス社が選ぶ全米セカンドチーム、ゴールデングラブ賞を受賞しています。
2010年にロサンゼルスで開催された日米親善高校野球大会では、甲子園で春夏連覇をした興南高校の島袋選手から安打を打っています。
高校卒業後に大学進学が内定していた加藤選手ですがアメリカメジャーリーグのドラフト会議でニューヨークヤンキースから2巡目で指名されます。
日本国籍を持つ選手がメジャーのドラフトで100番目までに呼ばれるのは史上初(過去は2009年に14巡目に鷲谷選手が呼ばれている)です。
そのまま同19日に契約金84万5700ドル(当時のドル円は100円なので約8500万年)でマイナー契約しています。日本だとドラフト1位で契約金は1億ですが2位になると半分くらいになってしまうのでアメリカでの野球というスポーツの人気の高さが伺えます。
ここまでを見ると順風満帆で日本ならプロ入りしてすぐ1軍に上がって来そうな加藤選手ですが、メジャーの壁は厚くなかなかチャンスを物にできない期間があります。
契約後はルーキー級でガルフ・コーストリーグ・ヤンキースに合流し50試合に出場。打率.310、6本塁打、25打点という記録を残しています。以下はアメリカのマイナーリーグの階級です。
マイナーリーグの階級
引用: https://pyrus-academy.com/minor-league-baseball/
日本では1軍から2軍で3軍まで採用している球団が3球団あります。(ソフトバンク・巨人・広島)
日本のプロ野球とは違いアメリカのメジャーリーグでは球団が2軍などを持たずにマイナーリーグと契約をして年俸の負担をする代わりに育成システムを担ってもらう形式での運営体制を敷いています。
マイナーリーグは大きく分けて7階層、16リーグ、合計261チームで構成されています。この数字だけ見てもここからメジャーの舞台まで上がってくるには並大抵の努力では厳しいことが想像できます。
2014年にはA級チャールストン・リバードッグスに昇格してそこからは経験と実績を積み重ねて2018年開幕はAA級、2019年にはAAA級スクラントン・ウィルクスバリ・レイルライダースで迎えています。2019年から自由契約になりヤンキース傘下→マーリンズ傘下→パドレス傘下→ブルージェイズ傘下の現在(2022年)開幕ロースター入りが公表されました。
ここまでの経歴を見ただけでもメジャーリーグの過酷さを見せつけられる内容です、加藤選手はここから結果を残してメジャーリーグの舞台に立ち続けることができるのでしょうか?非常に楽しみです。